昭和の生まれで、社会に出たときというかある程度まともに仕事が出来るようになったときには平成だった世代である。中高時代は平成だったけれど、両親の関係も有るので育ってきた文化は昭和と言って良いんじゃなかろうかと思っている。
先頃、Google+でそんな昭和を象徴するような歌謡曲の話になった。デュエット曲の話になり、無論、「居酒屋」「三年目の浮気」「別れても好きな人」などの話が出た。解る人には大変に面白い時代。場末のスナックというような話であった。
その時に「下ネタ替え歌」の話になったのである。この「下ネタ替え歌」とはなんぞや?と言えば、有名な歌の歌詞を夜の生活に掛けたような歌詞に替えて歌うという奴である。色んな歌がその替え歌に使われている。私が知っているいくつかの歌の歌詞を覚え書きしてみようか。
まずは、演歌と言えばこの歌。と言っても、過言では無いと思う。石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」という名曲がある。石川さゆりは他にも「天城越え」などの名曲があるが、その中でも「津軽海峡・冬景色」の替え歌。私が知っているのは「土手下海峡・濡れ景色」という。タイトルから「あられも無い」わけだが内容も結構酷い。
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1.上を向いて 股を広げ 射れたときから
二人は既に 夢の中
してる時は何も忘れ 誰も無口で
吐息と汗が ほとばしる
イカせて貴方 私はもうダメよ
乳が踊り 腰がうずき 足がひきつる
ああ 土手下海峡濡れ景色
1.ご覧見てよ へその下の 深い谷間に
貴方の好きな 穴がある
舐めて 吸って もっと強く 射れておくれよ
貴方の腕の 見せどころ
イキます貴方 私は もうダメよ
貴方そこよ そこと違う そこよ そこなの
ああ 土手下海峡濡れ景色
イキます貴方 私は もうダメよ
乳が踊り 腰がうずき 足がひきつる
ああ 土手下海峡濡れ景色
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というような歌詞である。他にも類似の歌詞もあるが、私が知っているのはこの歌詞が正調だったと思う。まあ、これを全力でうなったところで酔っ払いのオッサンが集まっている場では解るだろうが、若手(主に、20代)には、何が面白いのかさっぱり解らないだろうが、こういう歌を許容出来るような空気感というかこれを聴いて「ガハハ」と笑えるような世界が場末のスナックというものの醍醐味であると言ってよい。
あとは、もう一曲、これは主に西日本で歌われているようだが、敏いとうとハッピーアンドブルーの「星降る街角」という歌の替え歌(というか合いの手)が有名だ。以下に覚えている所を書いてみる。
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星の降る夜は あなたと二人で お踊ろうよ
[ちゅるる・ちゅるる・ちゅるっる]
流れるボサノバ 触れ合う指先
ああ 恋の夜
[夜,夜,夜,夜,長い夜]
いたずら夜風が頬を濡らしても 二人は
[わ・わ・わ・わ・輪がみっつ]
何も言わないで微笑を交わす あの街角
[角角角角角、曲がり角]
[間奏にて]
[1かけて2かけて3かけて4(し)かけた***はやめられない!]
[5かけて6かけて7かけて8(やっ)ぱり***やめられない!]
[9かけて10かけて11ィかけて12(とに)かく***やめられない!]
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というような合いの手がある。***には関西で言うところの性行為の三文字が入ると思っていただきたい。こんな話が出来る相手もほとんど居なくなった。バルブ前後に接待込みで営業をこなしてきた人々なら解る人も多数居るとは思うが、それ以降の世代が中心世代になりつつある今ではこの手の話もわかる人が居ないと言うことかも知れない。
平成生まれが社会に進出し、昭和が「昭和時代」(つまりは江戸時代や明治、大正と同じ扱いである)になっていく間にこのような文化も消えていくのかも知れぬと思えば、解る人が居る間に少々愉しんでおかねばなるまい。そういえば、5月には、私の独身時代を支えた通称「棲家」と呼んでいたお店が店仕舞いをする由。移ろい行く時代を感じて、少しばかりの記憶を探ってみた所である。
[15回]