立春は2月4日であったと思うから、すでに、暦では春になっている。今年の気候は少々面白くて、1月末から、2月の頭に、まさに春のような陽気が続き、「もしや、このまま暖かくなるのか?」と考えていたところが、「寒の戻り」という言葉がしっくりと来るような寒さに戻り、雪まで降ってしまった。関東ではそこそこの積雪でなかなか大変だったそうな。
九州も一部ではそこそこの積雪だったそうだが、私の住んでいる地域に限って言えば、ほとんど影響は無かったと言ってよい。元々、気候も含めて、本当に安定した地域でもあるので、福岡に住んでいると、天災の類に関する感覚が鈍くなるような気もする。
2月14日から17日にかけて、里帰りで実家のある群馬県へと旅をした。福岡から群馬となれば、それなりの旅行のようなものであると言ってよい。近間に実家がある方が、双方にとって都合がよいという事ぐらい私にも理解できる。が、そんなことは選択的にそこだけを絶対条件にした場合以外には決められない事でもある。
というわけで、「まるで、雪かきをしに来たようだ」と笑い話になるような降雪を経て、福岡に帰り、翌週には家人がインフルエンザに罹患し、その自宅療養終了直後に、娘にも罹患し…。我が家としてはあまり喜ばしくない状況に陥った。結果、二月の二週目以降の様々の予定は先送りになり、とてもとても、夫婦二人でクリアできるような状況でもなく、私の母の協力も得て、何とか乗り切り、今週からの通常ペースを取り戻したというところである。
気が付けば、2月は終わり、3月となった。逃げ月は逃げて、別れの月を迎えたと言ってよい。別れの季節と言えば、聞こえはよいが、つまりは、人生の岐路に立っている人も増えているという事でもある。近頃の凄惨な事件を思えば、それもまた、春の話題に煽られてなのではないかと思わないでもない。
今日も、朝、娘を保育園に送り、私はそのまま出勤し、家人も無事に出勤出来ており、月末並びに月初の忙しさと年度末の祭りが合わさった慌ただしさが始まったところである。始まりがあれば終わりもあるとはいえ、今月からGWまでの間に息を抜く暇もないというのが正直なところとではないか。
一年の内にも忙しい季節がある。日本人の多くは、主に冬の季節に忙しさのピークを迎えるような気がしている(業界によるとは思うが)。年度という考えに則って、仕事をしている人も少なくない。それを考えるとき、暑い夏に汗を流し、冷え込み、閉じこもる冬にはその成果で食べていたという時代を感じる。年度末を含む、冬から春先の忙しさというのは晩春から、初冬にかけての働きぶりを評価する仕事が主であると思うのだ。
それは取りも直さず、私が「現場」という直截な場所から離れているという事の証左でもあるだろう。ともかく、この初春までを乗り切り、出会いの季節としての春を待ちたい。
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